(前回の続き)
出会い系はね、使用済み下着を手に入れる最高の場所なんですよ。
こんなことを言うとあなたは思うだろう。「どうせパンツ売りの少女に金を渡して下着を買うのだろう?」と。
まああながち間違いではないよねwww
使用済み下着の相場
一般には使用済みの中古品は二束三文で買い叩かれるものと相場が決まっているが、使用済み下着に関してはあてはまらない。出会い系サイトで使用済み下着を手に入れる場合の相場は、ショーツのみ手渡しで3,000円~、生脱ぎありで8,000円~だ。実技(フェラ等)は基本なし。ブラもセットにしたい場合は応相談という子が多かった。
売り子の年齢やビジュアル、または下着の材質で価格は上下する。当然、若くてカワイイ子はお値段高めでふっかけてくる傾向にある。で、たいていは売るために購入したシロモノで、一日やそこら身につけただけという名ばかりの使用済み下着である。
「え、そうなの!? がっかりだよ」
ですよね。ぼくも現実を知ったときは、それはもうがっかりした。でもね、夢も希望もない話ばかりではないんだよ。やりようによっては下着の売り子ちゃんから正真正銘の使用済み下着を手に入れることもできる。
どうやると思う?
答えはパンツの売り子に抜き打ちで生脱ぎを要求すればいいんだよ。当然、仕込みなし本物の使用済み下着が手に入るってわけさ。(ゴクリ)
出会い系で使用済み下着を売りさばく20歳学生ちゃん
2016年7月下旬、猛暑が続いていた。
夕方になっていくぶん暑気が和らぎ、執筆作業が進んだ。時計を見ると18時を過ぎていた。
たまーにうり子さんやってます。興味あればメッセージ下さいね!
学生で少し忙しいのでお返事遅くなりますがよろしくお願いします。
H目的はごめんなさい。実技とか生脱ぎはなしで。そおいうのは苦手なので返信しないと思います。
ここでぼくは思い出す。この日は20歳大学生と池袋駅で待ち合わせをしていた。もちろん目的は、使用済み下着を買うためである。慌てて支度をして、家を飛び出す。
1時間後、「駅に到着した」とLINEに連絡。「もうすぐ着きます」と返信。彼女は10分くらいでやってきた。
まじめそうなルックス。服装のチョイスに幼さを感じる子だった。そんな子が会うなり、「これです」とコンビニのビニール袋に包んだ使用済み下着を手渡してきた。中を確認すると、サテン生地の安っぽいパンツが丁寧に畳まれていた。
取り出してクロッチ部分を確認しようとすると、「ここではやめてください。知り合いに会ったら面倒臭いことになるから」と強い口調。
使用感のないきれいな状態のパンツだった。ずいぶんときれいだよねえと嫌味を言うと、「ちゃんと使用済みですよ」と口を尖らせて反論した。対応が事務的でないあたり、まだまだ経験が浅いのかもしれない。
パンツのクオリティはともかくとして、素人っぽさが残っていることに気を良くしたぼくは、ポケットから用意しておいた3,000円を彼女に差し出した。
彼女はそれを受け取ると、安心した表情になった。
男「これからどうするの?」
女「家に帰ると思います」
男「ご飯でも奢ろうか?」
女「時間ないんで」
すさまじく警戒されている。そりゃあそうだろうなと思い直して、話題を変えた。
男「サイトだと10通以上返信来てたけど、全員にパンツを売ってるの?」
女「基本は、断りませんね。でも冷やかしの人もいますよ」
男「じゃあ、無駄足になることもあるよねえ」
女「だから、ついでなんです。(学校の)行きと帰りで、みたいな」
男「じゃあここは毎日使ってる駅なんだ?」
女「……」
おそらく通学に使う駅なのだろう。そういえば周囲の通行人をしきりに気にしていた。後ろめたい恥ずかしいことをしているという自覚があるのかもしれない。
気になる質問もぶつけてみた。
男「俺さ、本当は下着趣味とかないし。別にこれ以上詮索したりしないからさ、正直に教えてくれないかな。このパンツ、どれくらい着用してた?」
女「えっと、1日ははいてます。友達は渡す直前に匂い付けるだけって言ってたけど。それをやっちゃうと買ってくれる人に悪いじゃないですか」
男「匂いって、アソコの?」
女「たぶんそうだと思います」
そう言って彼女はわざとらしくスマホの画面に視線をやって「もう行かなきゃ」と続けた。
ここまでは予想通りの展開で記事のネタとしてはなんの面白みもないことにぼくは焦っていた。「いまキミが着用しているパンツも買い取ろうか?」とあらためて交渉する。
彼女はやや逡巡したあと、
「いくらで買い取ってもらえるんですか?」と。
いくらがいい? と聞くと10,000円なら考えるという。正直この女に10,000円はもったいない気もしたが記事ネタになることを考えると悪くはない。駅構内の多目的トイレに向かう。
しかし多目的トイレは使用中だった。
他愛もない話で間をつなぐ。
しばらく待っていると、ドアが開き、なかからしようもない中年の男がハンカチで手を拭きながら出てきた。目の前の他人行儀な、そうかといって他人でもなさそうな、異様なぼくらの様子に何かを感じたようで、トイレを出た後も離れた場所から訝(いぶか)しげな様子でこちらを伺っていた。
その視線に彼女は気づいたのか、「やっぱり今日はちょっと……それに代わりの下着も持ってきてないし」と言ってきた。
苦し紛れに「ノーパンじゃだめなの? 絶対バレないって」と言うと、彼女は引きつった笑みを浮かべる。あー、くそ。彼女の気は、あの中年男のせいで変わってしまったのだ。
「じゃ、お疲れ様でした」
夕刻の池袋駅で彼女と別れた。
ぼくはお口直しをすべく大塚北口のピンサロ(20分2,000円)に向かったのだった。
(了)
さて出会い系サイトの掲示板で下着の売り子を探す方法だが、これは簡単だ。掲示板検索で「手渡し」「下着」といったキーワードで検索するとそこそこの件数がヒットするから片っ端から連絡をとればいい。
ただしこのやり方で手に入るのはハナから売ることを目的に一日やそこら穿いただけの、名ばかりの使用済み下着であって、実生活で使用してきた”天然物”ではない。
実際この日に仕入れたパンツはあまりにきれい過ぎるその体裁に、思い出しオナニーがはかどらず後悔しきりである。
つづく……
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